子育てサロンに一組の家族がいました。ママ、おばあちゃん、7か月の赤ちゃん、2歳の子。ママは、少し離れたところで別の人と話をしていて、赤ちゃんはおばあちゃんが抱っこしていました。2歳の子に「おばちゃんと遊ぼうか?」と話しかけると、無言です。顔も、反対の壁の方を向いたままです。おばあちゃんの顔が少し曇りました。これは・・・と思ったら突然「ぎゃーっ」と大声で泣き出してしまいました。きっと、知らない人に声をかけられて緊張に耐えられなかったのでしょう。かわいそうなことをしてしまったと思いましたが、これ以上の声掛けは逆効果だと思い、私はママとおばあちゃんに助けを求めました。
おばあちゃんは、申し訳なさそうに「おばちゃんが遊んでくれるって。」と声をかけてくれましたが、泣き止む様子はありません。ママは、少しため息をつきながらゆっくりと2歳の子のところにやってきて、無表情のまま抱っこしながら「うちの子神経質で。」とだけ言い残すと、さっき居た場所へ戻っていきました。見知らぬ人に声をかけられて子どもが泣いてしまった・・・サロンなどではよくあることで、その場合たいていは、ママがとりなしてくれて楽しく遊びだすことが多いのですが。
ママの「神経質で」の一言に、私の遠い記憶がよみがえりました。私にも人見知り、場所見知りの激しい子がいて、その場の雰囲気を壊しはしないか、泣いて相手を困らせないか、と神経を使ったものです。気軽に誰かに預けたりできない子だったため、いつも一緒で、自分の時間はほとんどありませんでした。
今日出会ったママがどんな日常を送っているのか聞くことはできませんでしたが、自分の経験と重ね合わせると、時には息抜きしたいんじゃないかな、と思ってしまいました。
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